まずは次の補題を示す.
補題. 4 点 I,J,D,X は同一円周上にある.
証明
線分 DH,DE,DF の中点を L,M,N とすると中点連結定理より,この 3 点は同一直線上にあり,次の角度計算により,4 点 I,L,K,J が同一円周上にあることがわかる.
∠JLI=∠JHG=90∘−∠JGK=∠JKI
ここで,ω による反転を考えると,直線 MN は三角形 IBC の外接円に移り,円 I,L,K,J は直線 JK に移る.これと,X,Y の位置関係より,点 L は点 X に移ることがわかる.したがって 3 点 I,L,Xは同一直線上にあり,次が成り立つ.
IJ2=ID2=IL⋅IX
よって 4 点 I,J,D,X は同一円周上にある.□
補題から,簡単な角度計算により,三角形 IBC,JFE は相似であり,かつ三角形 IDX,JHK も相似である.よって四角形 IBXC,JFKE は相似であり,
IX:JK=BC:FE=3:1
がしたがう.また,次の角度計算により,∠JIY=90∘ が示される.
∠JYI+∠IJY=∠ICX+(90∘−∠JEY)=90∘
よって線分 JK の中点を P とすれば,∠IPJ=90∘ より次が成り立つ.
JP⋅JY=JI2
以上より,JK=2x, IX=6x とおくことができ,次が成り立つ.
(6x)2=XL⋅XI+IL⋅IX=XK⋅XJ+IJ2=XK⋅XJ+JP⋅JY=11(2x+11)+x(2x+2)
この x についての 2 次方程式を解くことで,IX=6x=1736+38322 を得るので,特に解答すべき値は 38375 である.
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