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OMC227

OMC227(E) - 特性方程式を考察する解法

ユーザー解説 by MARTH

 漸化式 an+10=an+3+ana_{n+10}=a_{n+3}+a_n の特性方程式は, x10=x3+1x^{10}=x^3+1 であり, 解を α1,α2,,α10\alpha_1,\alpha_2,\dots,\alpha_{10} (これらは相異なる)とするとき, ana_nα1n,α2n,,α10n\alpha_1^n,\alpha_2^n,\dots,\alpha_{10}^n の線形和(定数倍同士の和)で表すことができ, bn:=a10nb_n:=a_{10n}(α110)n,(α210)n,,(α1010)n(\alpha_1^{10})^{n},(\alpha_2^{10})^{n},\dots,(\alpha_{10}^{10})^n の線形和で表すことができる. よって, {bn}\{b_n\} の漸化式について, 特性方程式は f(x)=(xα110)(xα210)(xα1010)=0f(x)=(x-\alpha_1^{10})(x-\alpha_2^{10})\cdots(x-\alpha_{10}^{10})=0 となる. f(x)f(x) を求めよう. x101=x3x^{10}-1=x^3 について, 両辺 1010 乗することで, y=x10y=x^{10} についての 1010 次方程式, (y1)10=y3(y-1)^{10}=y^3 が導かれる. したがって, f(x)=(x1)10x3f(x)=(x-1)^{10}-x^3 であり, これから {bn}\{b_n\} の漸化式を導出することができ, b9(=a90)b_9(=a_{90})bn(=a10n)(1n10, n9)b_n(=a_{10n})\:(1\leq n \leq 10,\:\ n\neq 9) を用いて表すことができる.