補題1. 2 以上の整数 n に対し, a2n=2a2n−2+a2n−1, a2n+1=a2n−1+a2n が成立する.
証明. {an} の定め方より,
a2na2n+1=(a1+a2+⋯+a2n−3)+a2n−2+a2n−1=2a2n−2+a2n−1,=(a2+a4+⋯+a2n−2)+a2n=a2n−1+a2n
が n≥2 に対して成立する.■
補題2. 6 以上の整数 n に対し,an=4an−2−2an−4 が成立する.
証明. n が偶数のとき,補題1より
an=2an−2+an−1=an−3+3an−2=4an−2−2an−4
が n≥6 に対して成立する.また,n が奇数のとき,補題1より
an=an−2+an−1=2an−3+2an−2=4an−2−2an−4
が n≥7 に対して成立する.■
補題3. 任意の正整数 n に対し,an と an+1 をともに割り切る奇素数は存在しない.
証明. an と an+1 が共通の奇素因数 p をもつような,最小の n をとる.a1=a2=1 により n≥2 である.すると,n が偶数のときは an−1=an+1−an が,n が奇数のときは 2an−1=an+1−an が p で割り切れることになり,いずれにせよ(p が奇数であることから)an−1 が p で割り切れるから,最小性に矛盾する.■
補題1と補題3から,「任意の正整数 n に対して,an と an+2 をともに割り切る奇素数 p は存在しない」ことが示される.さらに,この事実と補題2から,「任意の正整数 n に対して,an と an+4 をともに割り切る奇素数 p は存在しない」ことが示される.これより,gcd(an,an+4) は 2 冪になる.よって,以下 an が 2 で割り切れる最大の回数 bn について考える.
補題2を利用することで,b1=b2=b3=b4=0 および 5 以上の添字に対し
b8kb8k+4=2k−1,=2k,b8k+1b8k+5≥2k+2,=2k+2,b8k+2b8k+6=2k,=2k+1,b8k+3b8k+7=2k,=2k+1
が成り立つことが分かる.これより,gcd(an,an+4)=2cn とおけば,
c8kc8k+4=2k−1,=2k,c8k+1c8k+5=2k+2,=2k+2,c8k+2c8k+6=2k,=2k+1,c8k+3c8k+7=2k,=2k+1
が成り立つ.249<1015<250 により,求める最小値は n=193 である.
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