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OMC221

OMC221(D) - A,R,C が共線であることの別証明など

ユーザー解説 by Tempurabc

 A,R,CA,R,C が共線であることの別証明を紹介する.
 点 PP が辺 ABAB 上を動き,それに合わせて点 RR が条件を満たすように動くことを考える.
 このとき DR\overrightarrow{DR} は,DP\overrightarrow{DP} を定数倍して,点 DD 中心に一定の角度回転させたベクトルである.勘の良い人であれば,以上の説明だけで,点 RR がある直線上に存在すると直観するかもしれない(ちなみに私は勘が良くない).
 より具体的に説明すると,①点 DD を原点とした直交座標系を取れば,点 P,RP,R はある行列によって座標変換した関係だと言えるし,②点 DD を原点とする複素数平面を取れば,点 P,RP,R はある複素数倍した関係だと言える.いずれにしても,直線を直線に移す変換であることが言える.
 あとは,点 PPが 点 AA に一致する場合,点 PP が点 BB に一致する場合について確かめれば,A,R,CA,R,C が共線であることを示せる.


 せっかくなので,この後の別解について,ベクトルを使ったものを書いておく.
 AB=b,AD=d\overrightarrow{AB}=\overrightarrow{b},\overrightarrow{AD}=\overrightarrow{d} とおく.実数 s,ts,t を用いて AP=10tb,AQ=9tb+d,AR=s(b+d)\overrightarrow{AP}=10t\overrightarrow{b},\overrightarrow{AQ}=9t\overrightarrow{b}+\overrightarrow{d},\overrightarrow{AR}=s(\overrightarrow{b}+\overrightarrow{d}) とおける(0<s<10 \lt s \lt 10<t<1100 \lt t \lt \dfrac{1}{10}である).
 BR // BQ\overrightarrow{BR} \ // \ \overrightarrow{BQ} を用いれば次の式を得る: t=2s19st=\dfrac{2s-1}{9s}  また DR2=DP2|\overrightarrow{DR}|^2=|\overrightarrow{DP}|^2 を用いれば次の式を得る(bd=α\overrightarrow{b} \cdot \overrightarrow{d}=\alpha とおいた): α=10t2s+12s\alpha=\dfrac{10t-2s+1}{2s}  以上の 2 式を用いれば,次のように計算できる: α=59(1s2920)2+121720\alpha=-\dfrac{5}{9} \left( \dfrac{1}{s}- \dfrac{29}{20}\right)^2+\dfrac{121}{720}  AC2=2+2αAC^2=2+2\alpha より α=121720\alpha=\dfrac{121}{720} のとき ACAC は最大である.