ラストの二次式立てのときにPtolemyの定理を用いる方法です.
A,P,R,D が共円であること,および R が AC 上にあることは公式解説と同様に確かめられる.また,AB∥DC から △ABR∼△CQR を導くことができ,AB=BC,PR=RD,∠ABC=∠PRD から △ABC∼△PRD を導くことができる.
CQ=x,AC=y とおく.すると
AP=910DQ=910(1−x)
が得られ,△ABR,△CQR の相似比が 1:x であることから
AR=x+11AC=x+1y
が得られ,さらに △ABC∼△PRD より
PRDP=ABAC=y
が得られる.四角形 APRD に関してPtolemyの定理を用いると
AR×DP=AD×PR+AP×RD=(AD+AP)×PR
より,
x+1y2=AR×PRDP=AD+AP=910(1−x)+1
が成り立つので,これより
y=31(19−10x)(x+1)
を得る.この右辺は x=209 で最大値 602910 をとる(x がこの値のときの図は確かに存在する).よって,解答すべき値は 99 である.