複素が刺さったので複素で解く解法を書きます(したがってこの解説では初等幾何を複素座標での計算で解くのに必要な知識は仮定します).
まず,Pascalの定理から P,I,Q の共線がわかります(しかしこれは使いませんでした).IP=IQ をうまく言い換えられないかなと思い立って複素座標で計算することにしました.
Γ を単位円と仮定します(長さの条件に合うようにあとから調節すれば良いです).
U,T,D,E,I,P,Q の複素座標をそれぞれ u,t,d,e,i,p,q とします.I は U,T から引いた接線の交点なので
i=t+u2tu
となります.P は DT と EU の交点なので
p=dt−eudt(e+u)−eu(d+t)
となり,頑張って計算すると
i−p=(t+u)(dt−eu)(t−u)(tu(d+e)−de(t+u))
となります.i−q に関しては DとE を入れ替えるだけでいいので
i−q=(t+u)(et−du)(t−u)(tu(d+e)−de(t+u))
となります.
IP=IQ より ∣i−p∣=∣i−q∣ となるので ∣dt−eu∣=∣du−et∣ となります.これより eudt=etdu と eudt=duet のどちらかが成り立ちます.すなわち,DE と TU のどちらかは直径です.TU が直径だとすると I が無限遠点になってしまうため DE は直径です.
∠DAE=90∘, AD=20, AE=22 から Γ の半径が 221 であることがわかります(884 と勘違いして1ペナしました).∠BAC=90∘ より ∠BIC=135∘ がわかります.
DE が直径なので e=−d であり,先ほど求めた式に代入すると
x=∣i−p∣=∣∣∣∣∣t+ut−u∣∣∣∣∣
となります(Γ が単位円になるように長さを変化させたあとの図であることに注意).
∠UIT=135∘ より u と t の偏角の差は 45∘ であることがわかり,図を描くと x=tan22.5∘ となります.
Γ の半径は 221 なので図を元の長さに戻すと x2=221(3−22) となり,答えは 663+442+2=1107 です.