正整数 m に対して,m 次関数 fm を
fm(x)=m!1x(x−1)⋯(x−m+1)
として定義すると,
knk=a1f1(n)+a2f2(n)+⋯+akfk(n)(1)
は正整数 n に関する恒等式である.ここで
knk−a1f1(n)−a2f2(n)−⋯−akfk(n)
は n について高々 k 次の多項式であるため,因数定理より,これは恒等的に 0 であることがわかる.従って,(1) は任意の実数 n に関する恒等式である.
ここで,n=−1 を代入すると,
k(−1)k=a1(−1)+a2(−1)2+⋯+ak(−1)k.
ゆえに,k=A(k)−B(k) であるため,これに留意して計算する.
k=1∑2020A(k)2+B(k)2+k2A(k)3−B(k)3+2k3=k=1∑2020(A(k)−B(k))2+2A(k)B(k)+k2(A(k)−B(k))3+3A(k)B(k)(A(k)−B(k))+2k3=k=1∑20202k2+2A(k)B(k)3k3+3kA(k)B(k)=k=1∑202023k.
以上より解答すべき値は 23×22020×2021=3061815 である.
なお,(1) に n=1,2,…,k を代入して a1,a2,…,ak が一意に得られ,上と同様に因数定理を用いることにより,それが問題の条件をみたすことが確認できる.