まず,
AD=BC=a, BD=AC=b, CD=AB=c
DA=a, DB=b, DC=c
とおく.
傍心の位置ベクトル表記から,
DP=b+c−acb+bc, DQ=c+a−bca+ac, DR=a+b−cba+ab
と表せる.
四面体の体積の公式より,
V1=61∣∣∣∣(DA×DB)⋅DC∣∣∣∣, V2=61∣∣∣∣(DP×DQ)⋅DR∣∣∣∣
であり, 外積と内積の計算法則に従って整理することで,
V1V2=(b+c−a)(c+a−b)(a+b−c)2abc
を得る.
以降は公式解説の通り傍接円の半径の性質を用いる.
傍心の位置ベクトル表記
参考: 内心の位置ベクトル表記
外積と内積の計算法則
空間ベクトル x,y,z について,
- x×y=−y×x
- x∥y のとき x×y=0
- (x×y)⋅z=(y×z)⋅x=(z×x)⋅y
が成り立つ.
傍接円の半径の性質
三角形 ABC の面積を S, 角 A,B,C に対する傍接円の半径をそれそれ rA,rB,rC とすると,
2S=rA(CA+AB−BC)=rB(AB+BC−CA)=rC(BC+CA−AB)
参考: 内接円の半径の性質
三角形 ABC の面積を S, 内接円の半径を r とすると,
2S=r(AB+BC+CA)