0 でない実数 c を用いて f(x)=c(x−p)(x−q)(x−r) と表せる.このとき x=p,q,r における微分係数は
f′(p)f′(q)f′(r)=c(p−q)(p−r)=c(q−p)(q−r)=c(r−p)(r−q)
と計算できる.p−q=k, q−r=l とおくと,p−r=k+l であることに注意すれば,
f′(p)f′(q)f′(r)=ck(k+l)=−ckl=cl(k+l)
と表せる.与えられた条件から ck(k+l)=9,ckl=7 であり,辺々の差をとって
ck2=2
を得る.さらに,
cl2=ak2(ckl)2=249
が成り立つ.したがって,求める値は
cl(k+l)=ckl+cl2=7+249=263
であり,答えるべき値は 63+2=65 である.
なお,例えば f(x)=21x(x−2)(x−9) などが問題の条件を満たす.
別解.
一般に,相異なる複素数 a,b,c に対して恒等式
(a−b)(a−c)1+(b−a)(b−c)1+(c−a)(c−b)1=0
が成り立つ (通分することにより容易に確かめられる).したがって
f′(p)1+f′(q)1+f′(r)1=0
であり,ここから f′(r)=263 が従う.なお一般に,重根を持たない 2 次以上の多項式の根における微分係数の逆数和は 0 になる.