方程式 X101+2024X50−2025=0 は X=1 を解に持つ.
X101+2024X50−2025=(X−1){(X100+⋯+1)+2024(X49+⋯+1)}
であり,X=1 は重解ではない.ここで α101=1 とおこう.いま求めたいものは
i=1∏101(j=0∑100(αi)j)=i=1∏100(j=0∑100(αi)j)×j=0∑100(α101)j=101×i=1∏1001−αi1−αi 101=101×i=1∏100(1−αi)i=1∏100(1−αi 101)
と変形される.この最後の式の分母は,
i=1∏100(X−αi)=(X100+⋯+1)+2024(X49+⋯+1)
を用いれば,i=1∏100(1−αi)=101+2024×50 である.
あとは多項式 i=1∏100(X−αi 101) を求めることができればよい.
ここで元の方程式の指数を適当に変えて,式
X+2024X10150−2025=0
は α1 101⋯α101 101 を解に持つ.この方程式を適当に変形して
2024101X50+(X−2025)101=0
とすれば,この式は α1 101⋯α101 101 を解に持つ多項式となる.
より正確には
α1 101⋯α101 101 が相異なれば十分である.方程式
2024101X50+(X−2025)101=0(1)
が重解を持つと仮定すれば,この方程式を微分した次の方程式
50×2024101X49+101(X−2025)100=0(2)
も同じ解を持つことになる.101×(1)−(X−2025)×(2) を計算すれば X がただ一つに定まり,その値は式 (1) を満たさない.
残された課題は,多項式 2024101X50+(X−2025)101 を (X−1)P(X) の形に変形して,P(1) を求めることである.
2024101X50+(X−2025)101=2024101X50+{(X−1)−2024}101=2024101X50+(X−1)2Q(X)+101×2024100(X−1)−2024101=(X−1)2Q(X)+101×2024100(X−1)+2024101(X−1)(X49+⋯+1)=(X−1){(X−1)Q(X)+101×2024100+2024101(X49+⋯+1)}
(上の式変形において,二つ目の等号では二項定理を用いた.)
よって P(1)=101×2024100+2024101×50=2024100×(101+2024×50) となる.以上の計算から,
i=1∏101(j=0∑100(αi)j)=101×i=1∏100(1−αi)i=1∏100(1−αi 101)=101×101+2024×502024100×(101+2024×50)=101×2024100