T⊂S に 3 の倍数が含まれるとき,f(T)=0 である.
次に,T⊂S に 3 の倍数が含まれない場合を考える.このとき,次が成り立つ.
- T に 3 で割って 2 あまる数が偶数個含まれているなら f(T)=1,奇数個含まれているなら f(T)=2.
したがって,
A=3000C0+3000C2+⋯+3000C3000,B=3000C1+3000C3+⋯+3000C2999
とおくと,f(T)=1 となるような T⊂S の数 n1,f(T)=2 となるような T⊂S の数 n2 はそれぞれ
n1=23000A−1,n2=23000B
と表せる.ここで,次の補題が成り立つ.
補題. A=B=22999
二項定理より,
23000=(1+1)3000=A+B,0=(1−1)3000=B−A
がそれぞれ成り立つ.これら 2 式を連立することで所望の結果を得る.
補題より,求める平均は次のように計算できる.
29000−11⋅n1+2⋅n2=29000−13⋅25999−1
今,素数 p が 3⋅25999−1 と 29000−1 を割り切ったとする.すなわち,
3⋅25999≡29000≡1(modp)
が成り立ったとする.このとき,29000−1 は奇数であるから p は奇素数である.また,
3≡259991≡2599929000=23001(modp)
が成り立つ.したがって,
27=33≡(23001)3=8⋅29000≡8(modp)
であるから,p=19 である.一方で,フェルマーの小定理より 3⋅25999−1 と 29000−1 はともに 19 で割り切れる.また,LTEの補題より 29000−1 は 192 で割り切れないことが確認できるので,
b=193⋅25999−1
である.これを 2999 で割ったあまりは,2211 である.
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