a,b の最大公約数をg とし, 互いに素な正整数 a′,b′ によって a=ga′,b=gb′ と表されたとする. このとき,
gcd(b2−a2,b2+a2)=g2gcd(b′2−a′2,b′2+a′2)=g2gcd(2b′2,b′2+a′2)
となる. ここで,
gcd(2b′2,b′2+a′2) が奇素数 p で割り切れたとすると,a′ と b′ が共に p で割り切れることとなり,この 2 つが互いに素であることに矛盾する.また,a′ と b′ の内少なくとも一方は奇数であるから,a′2+b′2 は 4 の倍数でない.よって,gcd(b2−a2,b2+a2)=g2,2g2(1)
と分かる.従って,最後に書かれた数 c を割り切る素数は,2 または最初に書かれた 2024 個の数を全て割り切る素数のみであり,最初に書かれた 2024 個の数の最大公約数は 1 であるから,c は 2 べきである.
以下では,c が 2 で割り切れる最大の回数を求める.k 回操作された後に黒板に書かれている 2024−k 個の数のうち,2 で割り切れる回数が最も少ないものの 2 で割り切れる回数を ek とする.このとき,(1)より ek+1≤2ek+1 であり,e0=0 であるから,e2023≤22023−1 である.また,黒板に
1,3,221−1,222−1,…,222022−1
が書かれているとき,毎回左の二つを選んで操作を行うことで等号が達成される.よって,N=222023−1 である.従って,フェルマーの小定理より,求める答えは 127 と計算できる.
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