a1,⋯,a1000 が相異なるためには,⌈a1⌉⋯⌈a999⌉ が相異なることが必要条件である.そこで,漸化式を次のように変形する:
⌈an+1⌉=⌈105k⌈an⌉+1⌉=⌈105k⌈an⌉⌉+1≤⌈⌈an⌉⌉+1=⌈an⌉+1 ⋯(※)
ここで ⌈a2⌉≤500 と仮定すると,次のいずれかを満たす:
(i) ⌈a1⌉⋯⌈a501⌉ はいずれも 500 以下の自然数であり,鳩の巣原理より,⌈ax⌉=⌈ay⌉ となるものが存在する.
(ii) ⌈a3⌉⋯⌈a501⌉ のいずれかが 500 より大きい自然数である.このとき,式 (※) より,⌈ax⌉=500 となるものが存在する.
どちらの条件を満たしても,a1,⋯,a1000 が相異なるという条件に反するため,⌈a2⌉>500 でなければならない.すなわち ⌈a2⌉=501.
次に,⌈an⌉<⌈an+1⌉ と仮定する.このとき漸化式より an+1<an+2 である.一方,式 (※) より,
⌈an+1⌉≤⌈an+2⌉≤⌈an+1⌉+1
となる.従って,a1,⋯,a1000 が相異なるための必要十分条件は,n=1,⋯,999 の範囲で ⌈an⌉=n+499 を満たすことである.
ここで,次の連立不等式を考える:⌈aN⌉<⌈aN+1⌉,aN+1=105k⌈aN⌉+1.この不等式が 1≤N≤998 で成り立つような k を求めればよい.
⌈aN⌉<⌈aN+1⌉⟺⌈aN⌉<aN+1 を用いれば,次の解を得る:
k>⌈aN⌉⌈aN⌉−1×105
aN が大きくなるほど右辺も大きくなるので,N=998 を代入して k≥99934 を得る.