PR と QS の交点を H とすると,H は三角形 APQ の垂心である. ∠PSQ=∠PRQ=90∘ より,P,S,R,Q は共円だから,三角形 ARS と APQ は相似. さらに,∠ASH=∠ARH=90∘, ∠AQB=∠APB=90∘ より,この相似において H と B は対応する. よって,AH:RS=AB:PQ だから,AB:RS=5:2 より AB=5x,RS=2x,AH=125x2 とおける. いま,三角形 APQ の外接円を Γ,外心を O とし (O は明らかに線分 AB の中点である),QO と三角形 APQ の外接円の交点を X とすると,これは H を AB の中点で折り返した点であるから,AH2+PQ2=XP2+PQ2=XQ2=AB2=25x2 である. よって,14425x4+576=25x2 だから,これを解いて x2=5576,5144. いま,HS∥BP,HR∥BQ より,以下が成立する.
∣RASB∣=∣ASHR∣+∣SHB∣+∣RHB∣=∣ASHR∣+∣SHP∣+∣RHQ∣=∣APHQ∣=2AH×BC=5x2
よって,RASB の面積としてありうる値の総和は 5×(5576+5144)=720.