一般に P を凸 2n 角形として考える.相異なる 2 頂点を結ぶ線分の長さを,2 点の間にある辺の本数(のうち大きくない方)と定義する.
着色された線分の長さが奇数ならば,必ず偶数本の着色された線分と交わり,長さが偶数ならば,必ず奇数本の着色された線分と交わる.よって,この問題では,長さが偶数の着色された線分同士の交点の個数の(相加)平均を求めればよい.
着色する n 本の選び方すべてについて,長さが偶数の着色された線分同士の交点の個数の総和を Sn とおく.(着色の有無によらない)長さが偶数の線分同士のある交点に着目するとき,この点が「長さが偶数の着色された線分同士の交点」として計上され Sn に寄与する回数は,この点を通る線分以外の n−2 本の選び方の場合の数
(22n−4)(22n−6)⋯(22)×(n−2)!1=2n−2(n−2)!(2n−4)!⋯(1)
に等しい.(着色の有無によらない)長さが偶数の線分同士の交点の個数は,2n 個の頂点から相異なる 4 点を選ぶとき,隣り合う点の間にある辺の本数が (i) すべて偶数である場合の数と (ii) すべて奇数である場合の数の和に等しい.
- (i) は,1≤a<b<c<d≤2n をみたし,すべての偶奇が一致する整数の組 (a,b,c,d) の数に等しい.
- (ii) は,1≤a<b<c<d≤2n をみたし,偶数と奇数が互い違いに並ぶ (a,b,c,d) の数に等しい.これは,1≤a<b+1<c+2<d+3≤2n+3 をみたし,すべての偶奇が一致する (a,b+1,c+2,d+3) の数に等しい.
したがって,(着色の有無によらない)長さが偶数の線分同士の交点の個数は,
(4n)×2+(4n+2)+(4n+1)=61(n−1)n(n2−2n+3)⋯(2)
Sn は (1), (2) の積である.また,着色する n 本の選び方の総数は,
(22n)(22n−2)⋯(22)×n!1=2nn!(2n)!
であるから,求める平均値は,
Sn×(2n)!2nn!=6(2n−1)(2n−3)(n−1)n(n2−2n+3)
とわかる.n=100 を代入すれば,(分母と分子が 6 で割り切れることに注意して)特に解答すべき値 16214153 を得る.
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