解説
(1,3,5,7,9,11,13) の並び替え p であって gcd(i,pi)=1 (1≤i≤7) となるものを数え上げ,その個数を二乗すればよい.gcd(i,pi)=1 (1≤i≤7) は,i と pi の組み合わせとして (3,3),(3,9),(6,3),(6,9),(5,5),(7,7) が存在しないことと同値である.これは,以下のように言い換えられる:
U={u1,u2,…,u7},V={v1,v2,…,v7} を頂点集合とし,U と V の任意の頂点間に辺を張った辺集合を E とする.6 つの辺 (u1,v1),(u1,v2),(u2,v1),(u2,v2),(u3,v3),(u4,v4) を禁止辺と呼ぶとき,二部完全グラフ (U+V,E) の最大マッチングであって,禁止辺を一つも含まないものの個数を数え上げよ.
ここで,ak を「k 個の禁止辺の選び方 6Ck 通りそれぞれについて,その禁止辺を全て含むマッチングの場合の数を考えたとき,それらの総和」と定義すると,ak は以下のように計算される.
- a0=7!
- a1=6!×6
- a2=5!×11
- a3=4!×8
- a4=3!×2
- a5,a6=0
よって,包除原理より禁止辺を一つも含まない最大マッチングの個数は a0−a1+a2−a3+a4=1860 である.したがって,元の問題の答えは 18602=3459600 である.
このように,包除原理を用いると機械的に計算が可能である.