| For All Solvers
OMC100 (for experts)

OMC100(E)

ユーザー解説 by dama_math

 {ci}\{c_i\} がつねに正の条件は無くても,実は結果は変わらない.ここでは無視する(最終的に,所望の最小値を与える組であって {ci}\{c_i\} がつねに正であるものが実際に存在することを確かめることで,この帰着は正当化される).p=2cos15p=2\cos 15^\circ とする.数列 ci{c_i} は漸化式 ci+pci+1+ci+2ci+6pci+7ci+8=0c_i+pc_{i+1}+c_{i+2}-c_{i+6}-pc_{i+7}-c_{i+8}=0 をみたし,また ζ\zeta11 の原始 1212 乗根とすると, 1+px+x2x6px7x8=(1x6)(x+ζ)(x+ζ)1+px+x^2-x^6-px^7-x^8=(1-x^6)(x+\zeta)(x+\overline{\zeta}) と表されるから,ci{c_i}1166 乗根および ζ,ζ\zeta,\overline{\zeta}ii 乗の線形和で表される.
 いま,(ci)2(c_i)^2 は展開するといくつかの複素数(ii によらない)の ii 乗和となるが,そのうち (1)i(-1)^i 以外のものは,考えるべき総和 i=16000(1)ici2\sum_{i=1}^{6000}(-1)^ic_i^2 においては相殺される.cic_i における ζ,ζ\zeta,\overline{\zeta} の項は,(ci)2(c_i)^2 において項 (1)i(-1)^i を生み出すのに寄与しないことがわかるから,これは {ci}\{c_i\} が周期 66 であるとして考えてよいことを意味する. このとき,定義式より (c1+c3+c5)2(c2+c4+c6)2=14p2((a1+a3+a5)2(a2+a4+a6)2)(c_1+c_3+c_5)^2-(c_2+c_4+c_6)^2=\frac{1}{4-p^2}\Bigl((a_1+a_3+a_5)^2-(a_2+a_4+a_6)^2\Bigr) および (2p2)(c12c22+c62)+2(c1c3+c3c5+c5c1c2c4c4c6c6c2)=a12a22+a62(2-p^2)(c_1^2-c_2^2+\cdots-c_6^2)+2(c_1c_3+c_3c_5+c_5c_1-c_2c_4-c_4c_6-c_6c_2)=a_1^2-a_2^2+\cdots-a_6^2 を連立することで c12c22+c62c_1^2-c_2^2+\cdots-c_6^2a1,a2,,a6a_1,a_2,\dots,a_6 を用いて表すことができ,あとは同様である.