十進法表記で桁の数字に 3 を持つ正整数を,昇順で並べた数列を {an}n=0,1,... とする.このとき以下の補題を示そう.
オモローの補題*.任意の n に対して an≡n(mod3) が成立する.
証明.3 を法とする.任意の n に対して,an+1−an は 1,4,7,10 のどれかであり,いずれの場合も 1 と合同.また a0=3≡0 であるから,帰納的に主張を得る.
{an} に現れない正整数を昇順で並べた数列 {bn}n=0,1,... について,十進法表記での bn の各桁の数字を
k→{kk−1(k=0,1,2)(k=4,…,9)
と置き換えて九進法で解釈したものは,番号 n に一致.2021 は {an} に現れず,また 2021(10)−2021(9)=544(10) より,1,…,2021 のうち {an} に現れるものは 544 個.
ここでオモローの補題より,{an} に現れる 544 個のうち 3 の倍数でないのは 362 個.1,…,2021 の中に 3 の倍数は 673 個あるから,求める個数は 362+673=1035.
なお,2021 を一般に N≥1 とおくと, {bn} に現れる N 以下の最大の整数を bm(上と同様の議論で簡単に m が求まる)としたとき,求める個数は
⌊32(N−m−1)⌋+⌊3N⌋.
* ここだけの呼称である.