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OMC022

OMC022(F)

ユーザー解説 by masa_kasa

 公式解説 中の(演習:なぜ?)に対する証明です. 演習したい方はブラウザバックすることをお勧めします.

【2024/01/13 22:56 追記】証明に適切な言葉を補い分かりやすくしました.


演習1.  奇数 ss に対し, x2+y2=sx^2+y^2= sx2+y2=2sx^2+y^2=2s で整数解 (x,y)(x,y) の個数が等しいことを示せ.

証明1.  x2+y2=2sx^2+y^2=2sx=a+bx=a+b , y=aby=a-b を代入すれば a2+b2=sa^2+b^2=s となる. 2s2(mod4)2s\equiv 2 \pmod{4}であるから, a,ba,b は必ず整数になることが示される(演習:なぜ?).

【2022/08/02 22:04 追記】locker_kunのユーザー解説:上記の(演習:なぜ?)の解説です.


演習2.  x2+y2=2m5nx^2+y^2=2^m5^n の整数解 (x,y)(x,y) のうち (x,y)(x,y) が互いに素な組が(順序と符合を無視して)ちょうど 11 個のとき, 整数解 (x,y)(x,y) の組は 4(n+1)4(n+1) 個あることを示せ. ただし m,nm,n は偶数とする.

証明2.  (x,y)(x,y) の最大公約数を dd とする. 正整数解 (x,y)(x,y) の個数を求めよう. 公式解説中に説明がある通り, mm に解の個数は依存せず, m=0m=0 に変えても整数解 (x,y)(x,y) の組の個数は変わらないため, m=0m=0 とする. 与式の両辺を d2d^2 で割ると (xd)2+(yd)2=2m5nd2=5nd2\left(\frac{x}{d}\right)^2+\left(\frac{y}{d}\right)^2=\frac{2^{m}5^{n}}{d^2} = \frac{5^n}{d^2}   偶奇性より x=yx=y はあり得ない. x,yx,y を正整数とすれば, gcd(x/d,y/d)=1\gcd(x/d,y/d)=1 より固定された5n/25^{n/2} 以外の dd に対して (x/d,y/d)(x/d, y/d) の組の個数は順序を無視して 11 個ある. これは公式解説中で示されている. dd としてありうる d=5n/2d=5^{n/2} 以外の整数は n/2n/2 個あるため, 条件をみたす正整数の組 (x,y)(x,y) の組の個数は順序を無視して n/2n/2 個である. d=5n/2d=5^{n/2} のとき, 正整数の組 (x,y)(x,y) は存在しない. 整数 x,yx,y のどちらかが 00 となる組はちょうど 44 組ある. したがって, 条件をみたす整数 (x,y)(x,y) の組の個数は n2222+4=4(n+1)\frac{n}{2} \cdot 2^2 \cdot 2 +4 = 4(n+1)  個である.