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NF杯2024

NF杯2024(R)

 直線 RHRHΓ\Gamma の交点を SS (SR)(S\neq R) とする.HHPP は直線 ACAC に関して対称であり,HHQQ は直線 ABAB に関して対称であるから,AA を中心とし HH を通る円を Ω\Omega とすると,Ω\OmegaP,QP, Q を通る.線分 ARARΓ\Gamma の直径であることから APR=AQR=90\angle{APR}=\angle{AQR}=90^\circ であり,Ω\Omega は直線 PR,QRPR, QR とそれぞれ P,QP, Q で接する.また,OO を中心とし,M,NM, N を通る円を ω\omega とすると,ω\omegaRR を中心として Ω\Omega12\dfrac{1}{2} に相似拡大した円である.よって,ω\omega は直線 PR,QRPR, QR とそれぞれ M,NM, N で接する.線分 BCBC の中点を LL とすると,OL=12AHOL=\dfrac{1}{2}AH であり,線分 OLOL と直線 BCBC は直交するから,ω\omegaLL で直線 BCBC に接する.

補題 (La Hire's theorem).γ\gamma と,γ\gamma の中心とは異なる 22I,JI, J に対して,JJII の極線上にあるならば, IIJJ の極線上にある.

証明  γ\gamma の中心を OO とし,γ\gamma に関する反転で I,JI, J がうつる点を II^{\prime}, JJ^{\prime} とする.II の極線 ll は,II^{\prime} を通り OIOI に垂直な直線であるから, γ\gamma に関する反転で ll が移る円を ω\omega とすると,OIOIω\omega の直径となる.JJll 上にあることから,JJ^\primeω\omega 上にあり,IJO=90\angle{IJ^\prime O}=90^\circ である.よって,IIJJ^\prime を通り,OJOJ に垂直な直線,すなわち JJ の極線上にある.

 直線 MNMNω\omega に関する RR の極線であり,XX は直線 MNMN 上にあるから,補題より直線 RLRLXX の極線である.よって,直線 XOXO と直線 RSRS は直交し,特に XRS=XSR\angle{XRS}=\angle{XSR} が成り立つ.また,三角形 AHOAHO と三角形 RXHRXH は相似であるから,HAO=XRH\angle{HAO}=\angle{XRH} が成り立つ.よって,直線 AHAHSXSX の交点を DD とすると, DSH=XSR=XRH=HAO=DAR\angle{DSH}=\angle{XSR}=\angle{XRH}=\angle{HAO}=\angle{DAR} が成り立つから,DDΓ\Gamma 上にある.DD は直線 AHAHΓ\GammaAA でない方の交点であるから, BCBC に関して HH と対称であり,XDH=XHD\angle{XDH}=\angle{XHD} が成り立つ.また,円周角の定理より XDH=HRO\angle{XDH}=\angle{HRO} であるから,XHD=HRO\angle{XHD}=\angle{HRO} である.再び三角形 RXHRXH と三角形 AHOAHO の相似より,RHX=AOH\angle{RHX}=\angle{AOH} であるから,SHX=HOR\angle{SHX}=\angle{HOR} である.以上より, SHD=SHX+XHD=HOR+HRO=OHS\angle{SHD}=\angle{SHX}+\angle{XHD}=\angle{HOR}+\angle{HRO}=\angle{OHS} を得る.また,SDH=ORS=OSH\angle{SDH}=\angle{ORS}=\angle{OSH} であるから,三角形 SHDSHD と三角形 OHSOHS は相似であり,特に DSH=SOH\angle{DSH}=\angle{SOH} である.よって,SOH=DSH=RAH=ROL\angle{SOH}=\angle{DSH}=\angle{RAH}=\angle{ROL} であり,OS=OROS=OR であることとあわせて,HHLLOXOX に関して対称であることが分かる.これより,OH=OLOH=OL であるから,AH=2OL=2OHAH=2OL=2OH であり,SH=HL=LRSH=HL=LR であるから,HR=2SHHR=2SH である.また,HHLL の対称性より,XHL=XLH\angle{XHL}=\angle{XLH} であるから,HH から直線 ARAR に下した垂線の足を EE とすると, HOE=XHL=XLH=DRS=HAS\angle{HOE}=\angle{XHL}=\angle{XLH}=\angle{DRS}=\angle{HAS} が成り立ち,HEO=HSA=90\angle{HEO}=\angle{HSA}=90^\circ とあわせて三角形 HOEHOE と三角形 HASHAS は相似であることが分かる.よって,三角形 SHESHE と三角形 AHOAHO は相似となり,AH=2HOAH=2HO より,SH=2HESH=2HE となる.HR=2SHHR=2SH であったから,HR=2SH=4HEHR=2SH=4HE であり,三角形 RHERHE と三角形 RASRAS は相似であるから,AR=4ASAR=4AS が分かる.
 以上より,Γ\Gamma の半径を rr とおくと, AR=2r,AS:AR=1:4,SH:HR=1:2AR=2r, \hspace{5pt}AS:AR=1:4, \hspace{5pt}SH:HR=1:2 が成り立つから,三平方の定理などを用いて計算することで, AH=63r,tanHAS=153AH=\dfrac{\sqrt{6}}{3}r, \hspace{5pt}\tan\angle{HAS}=\dfrac{\sqrt{15}}{3} を得る.HHLLOXOX に関して対称であることから,OHX=OLX=90\angle{OHX}=\angle{OLX}=90^\circ であり,三角形 AHOAHO と三角形 RXHRXH の相似により,XR=AHHXOH=AHtanHOXXR=AH\cdot \dfrac{HX}{OH}=AH\cdot \tan\angle{HOX}が成り立つ.また,四角形 OLXHOLXH は円に内接するから,円周角の定理より,HOX=HLX=HAS\angle{HOX}=\angle{HLX}=\angle{HAS} である.以上より,XR=AHtanHOX=AHtanHAS=63r153=103rXR=AH\cdot \tan\angle{HOX}=AH\cdot\tan\angle{HAS}=\dfrac{\sqrt{6}}{3}r\cdot\dfrac{\sqrt{15}}{3}=\dfrac{\sqrt{10}}{3}r と計算できるから,r=2024r=2024 を代入することで,XR=2024103XR=\dfrac{2024\sqrt{10}}{3} を得る.特に解答すべき値は 40965769\mathbf{40965769} である.

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