n×n のマス目に対して輝く書き込みおよび輝度を同様に定め,すべての輝く書き込みの輝度を足し合わせた値を an とおく.また,a0=1 とする.
n≥3 とし,an を an−1,…,a1,a0 を用いて表す.まず 1 が 1 行 1 列目に書き込まれているとき,残りの数字の書き込み方は (n−1)×(n−1) のマス目の輝く書き込み方と等しい.よってこの場合の輝度の和は 2an−1.
1 が 1 行 i 列目 (2≤i≤n) に書き込まれているとき,i は i 列目に書き込むことが出来ないので,i の書き込み方は (n−1) 通りある.そのうち i を i 行 1 列目に書き込む場合,残りの数字の書き込み方は (n−2)×(n−2) のマス目の輝く書き込み方に等しいので,この場合の輝度の和は an−2.残りの (n−2) 通りの場合,すなわち i を i 行 j 列目 (j=1,i) に書き込む場合,j の書き込み方は (n−2) 通りだが,そのうち j を 1 列目に書き込む場合の輝度の和は上と同様に考えて an−3.以下同様に考えていくと,1 が 1 行 i 列目 (2≤i≤n) に書き込まれる場合の輝度の和は
k=0∑n−2n−2Pkan−k−2
である.これが任意の i=2,…,n で成り立ち,かつ 1 が i 行 1 列目 (i=1) に書き込まれる場合も同様であるので,全ての場合を足し合わせて
an=2k=0∑n−1n−1Pkan−k−1=2k=0∑n−1(n−k−1)!(n−1)!an−k−1
と表せる.ここで,ak=(k+1)! (k=1,…,n−1) と仮定すると
2k=0∑n−1(n−k−1)!(n−1)!an−k−1=2k=0∑n−1(n−k−1)!(n−1)!(n−k)!=2k=0∑n−1(n−k)(n−1)!=2⋅2n(n+1)(n−1)!=(n+1)!
となるので,a1=2!,a2=3! より帰納法が成立し,任意の正整数 n に対して an=(n+1)! となる.特に a999=1000! であり,ルジャンドルの定理より求める答えは 249 である.