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NF杯2024

NF杯2024(M)

 S={1,,999}S=\{1,\ldots,999\} とおく.輝く書き込み KK に対し,iSi\in S であって iiii 列目に書き込まれているものを KK輝く数とよび,iSi\in S のうち KK の輝く数でないものを KK輝かない数とよぶ.

 SS の部分集合 AA に対して,輝く書き込みのうち,以下の 22 条件を満たすものの集合を E(A)E(A) とする.

  • iAi\in A ならば,iiii 行目のマスに書き込まれている
  • i∉Ai\not\in A ならば,iiii 列目のマスに書き込まれている

 ある輝く書き込み KK の輝く数全体を i1,,inSi_1,\ldots,i_n \in S とする.この KK に対し, KE(A)K\in E(A) となるような AA の個数は,各 i1,,ini_1,\ldots,i_nAA に入れるか入れないかを考えることで 2n2^n 通り存在する(KK の輝かない数については,AA に入るかどうかは一意的に定まる). すなわち,それぞれの輝く書き込み KK に対し,KE(A)K\in E(A) となるような AA の個数は KK の輝度と等しいので,輝度の総和は,すべての ASA\subset S に対する E(A)E(A) の要素の個数の総和に等しい.

 kSk\in S とし,A=k|A|=k となるような ASA\subset S に対する E(A)|E(A)| を求める. E(A)|E(A)|A|A| にのみ依存するので,A=1,,kA={1,\ldots,k} としてよい.KE(A)K\in E(A) となる書き込み KK において,1ik1\leq i\leq kiijj 列目(k+1j999k+1\leq j\leq 999)に書かれていると仮定すると,j∉Aj\not\in A より jjjj 列目に書かれているはずだが,これは同じ列に 22 つ以上の文字が書き込まれないことに反する.よって,1ik1\leq i\leq k なる ii が書き込まれうるのは 11 列目から kk 列目までであり,列の重複を考慮すると,11 列目から kk 列目までの書き込み方は k!k! 通りある.同様に,k+1k+1 列目から 999999 列目までの書き込み方は (999k)!(999-k)! 通りあるので,KE(A)K\in E(A) となる書き込みの個数は k!(999k)!k!(999-k)! 通りである.A=k|A|=k となる ASA\subset S の個数は 999Ck{}_{999}\mathrm{C}_k通りであるから,求める総和は,

k=0999999Ckk!(999k!)=k=0999999!=1000!\sum_{k=0}^{999}{}_{999}\mathrm{C}{}_k \cdot k!(999-k!)=\sum_{k=0}^{999}999!=1000!  よって,ルジャンドルの定理より,特に解答すべき値は 249\mathbf{249} である.

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