FN が 2 で割り切れる回数と 3 で割り切れる回数を求めればよい.結論から述べれば,一般に
ord2(F6m)=ord2(m)+3,ord3(F4m)=ord3(m)+1
が成立する.このことを示す.まず,α=21−5, β=21+5 とすると,
Fn=β−αβn−αn
となる.ここで,Ln:=αn+βn と定める.
このとき,Lnmod4 および Fnmod4 は,以下によりともに周期 6 をもつ.
nLnmod4Fnmod4020111231302433531620711⋯⋯⋯
xn=F6n/8 とおくと,x0=0, x1=1, xn+2=18xn+1−xn であるから,m が奇数のとき F6m/8 は奇数である.すなわち,F6m は 2 でちょうど 3 回だけ割れる.さらに,n が 6 の倍数であるとき,
FnF2n=Ln≡2(mod4)
であるため,F2n/Fn は 2 でちょうど 1 回だけ割れる.以下,帰納的に議論することで,
ord2(F6m)=ord2(m)+3
が従う.
Lnmod9 および Fnmod9 は,以下によりともに周期 24 をもつ.
nLnmod9Fnmod902011123134247352560872482394710611118127013881468
nLnmod9Fnmod915571626177418011975207621522238238124202511⋯⋯⋯
n が 4 の倍数であって 3 の倍数でないとき,表により Fnmod9=3,6 である.すなわち,Fn は 3 でちょうど 1 回だけ割り切れる.
また,n が 4 の倍数であるとき,
FnF3n=α2n+αnβn+β2n=L2n+1
となる.ここで,2n は 8 の倍数であることに注意すると,表から
L2n+1≡2+1≡3(mod9)
となるため,F3n/Fn は 3 でちょうど 1 回だけ割り切れる.よって帰納的に
ord3(F4m)=ord3(m)+1
が成り立つ.
N は 6 の倍数であり,かつ N が 2 で割り切れる回数は 97 回なので,FN が 2 で割り切れる回数は 97−1+3=99 回である.また,N は 4 の倍数であり,N が 3 で割り切れる回数は 48 回なので,FN が 3 で割り切れる回数は 48+1=49 回である.99,49<N=100! に注意すると,
gcd(FN,6N)=299⋅349
なので,正の約数の個数は (99+1)×(49+1)=5000 である.
解説YouTubeが存在しません.