チェバの定理,および相加・相乗平均の不等式より
RBAR+2d⋅PCBP+4d2⋅QACQ≥6d
であり,等号が成立するのはある正の数 k によって
RBAR=4d2k,PCBP=2dk,QACQ=k
と表せるときである.このとき,再びチェバの定理より 4d2k⋅2dk⋅k=1 なので k=1/2d. このとき X は内心なのであったから,X と各頂点を結んだ 3 直線はいずれも角の 2 等分線であり,辺の比を考えることで
4d2k=2d=ab,2dk=1=bc,k=2d1=ca
となる.よって (a,b,c,d)=(a,2da,2da,d) となる.逆にこのように与えられる a,b,c は三角不等式を満たしている.
条件より a+b+c=a(1+4d)=30! である.よって 1+4d は,30! の正の約数であって,1 より大きく 4 で割って 1 余るものに対応するので,そのようなものの個数を K とおく.求める組の個数は K である.
ルジャンドルの公式から,30! の素因数分解は
30!=226⋅314⋅57⋅74⋅112⋅132⋅17⋅19⋅23⋅29
となる.N=22630! とおき,N の 4 で割って 1 余る 1 より大きい約数の個数を求めればよい.
N の任意の 4 で割って 1 余る正の約数 d に対し,d が 23 で割れるときは 23d が 23N の 4 で割って 3 余る正の約数であり,d が 23 で割れないとき d は 23N の 4 で割って 1 余る正の約数である.この対応で,30! の任意の 4 で割って 1 余る正の約数は,23N の正の約数と 1:1 に対応する.以上より
K=(14+1)(7+1)(4+1)(2+1)2(1+1)3−1=43199.
解説YouTubeが存在しません.